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にと×ひな! Stage3「神々も恋せよ幻想の片隅で」 SIDE:B(後編)
 後編。紅楼夢の書籍版はここまで+書き下ろしの短編を収録です。











     ◇


 そうは言っても、である。
 人間の里に行っていないのだとしても、だからといって家に居ない穣子がどこに居るのかなど、もちろん静葉には知るべくもなかった。
 そんなわけで、先に済ませるのはにとりの方。彼女の友達だという厄神様の家に戻るところからスタート。そういう結論になり、にとりと一緒にやって来たのはいいのだが。
「ひな。……ひな?」
 コンコン、とにとりがノッカーを鳴らすけれど、ドアの向こうから返事はない。
「……留守?」
「あ、厄を萃めに行ってるのかも。川の方に居るんじゃないかな……」
 川のある方角を見やり、にとりが微かに逡巡したように足先を彷徨わせる。
 ――やっぱり怖いのだ。喧嘩してしまった相手と顔を合わせることは。
 相手が怒っていても、呆れていても、出来ることは謝ることぐらいなのだけれども。
「……行かないの?」
「い、行くよ、もちろん行きますとも!」
 よし、れっつらごー、とよく解らない気合いを入れて、にとりは歩き出す。
 静葉もその後を追いながら、――ちゃんと考えておかないと、と思う。
 穣子に、どんな言葉を伝えるべきなのか。
 ごめんなさい? それとも――もっと別の、
「……あ」
 思考に沈んでいた静葉は、不意に足を止めたにとりの背中にそのままぶつかってしまった。抗議の声をあげる間もなく、にとりはばっと身をかがめる。ちょうど目の前の茂みに姿を隠すように。静葉もわけがわからないままそれに倣って、
(居た……雛だ)
 にとりが小声で囁き、茂みの隙間を指し示す。
(もうひとり、誰か居る。……誰だろ)
 そんなにとりの囁きを聞きながら、静葉は隙間から川べりを覗きこみ、
 息が止まるかと思った。その程度にはびっくりした。
(みのりこ、)
 見間違えるはずもない。深紅のスカートを翻す翠緑の髪の少女の隣。葡萄の飾りのついた帽子、黄昏色のエプロンドレス。――彼女の、よそ行きの姿。
(ほえ? ……まさか、妹さん?)
 首を傾げるにとりに、静葉は頷く。ふたり顔を見合わせた。いったいどんな偶然だろう。
 穣子は、雛と呼ばれた厄神様の傍らで、石に腰掛け素足をぶらぶらさせていた。厄神様に向けて、何かを喋っている。わりと一方的に、まくしたてるように。
「ホント、お姉ちゃんってばさあ!」
 びくり、と身体が震えた。――穣子が喋っているのは、自分のことだ。
「嫌いなら嫌いってはっきりそう言ってくれればいいのに。勝手にあちこちほっつき歩く私のこと、嫌いならさあ。そうはっきり示してくれればせめて気が楽なのに、もうお姉ちゃんってばそれもはっきりしないんだもの。何よもう、いつも何か言いかけるばっかりで、私にどうしろって言うのよ、困るじゃないのよ、もうっ――」
 そして穣子は、盛大に天に溜息を吐き出して。地団駄を踏むように叫んだ。
「お姉ちゃんのばーか。ばーかばーかばーか!」
 ふん、と鼻を鳴らし、穣子は黙り込む。
 ……違う。静葉はぎゅっと手を握る。嫌いなんかじゃない。穣子のこと、嫌いなんかじゃないのに、どうしてそんな、ねえ、穣子――私は、
「……ねえ、ひとつ確認してもいいかしら」
「なによ?」
 ふと厄神様が首を傾げて、穣子に問いかけた。半眼で睨む穣子に、たじろぐようにしながらも、厄神様は静かに口を開く。
「お姉さんのこと、好きなのね?」
 その瞬間、穣子は目をぱちくりさせて。
 覗いていた静葉は、「え?」と呆けたように口を開いて。
 ――そして、穣子の顔が、ここからでもはっきり解るほど赤く色づいた。
「なッ、なななッ、何をッ――なんで今の愚痴聞いてそうなるのよっ!?」
「……嫌いなの?」
「き、嫌いよ! 大ッ嫌いよあんなお姉ちゃん! 無口で根暗で内気で引きこもりではっきりしなくて――」
 慌ててまくし立てる穣子。その言葉のひとつひとつが、ちくり、ちくりと静葉に刺さる。そうだ、やっぱり自分は嫌われているのだ。そんなことは解っているのに――
「大嫌いよ、大嫌い、お姉ちゃんなんか、大、きらい……」
 だけど、穣子の言葉はだんだん力を失っていって、
 そして穣子は、溜息とともに、やけくそのように叫んだ。
「ええそーよ、そうですよ、大好きですよ馬鹿! 無口で根暗で内気で引きこもりではっきりしないお姉ちゃんが好きで好きでしょーがない馬鹿がここに居ますよ! 何よ文句ある!?」
 ――――え?
 ほえ、と隣でにとりが小声をあげて静葉を振り向いた。だけどそんなことは、完全に静葉の意識の埒外だった。
 今、穣子は何て言った? 自分のことを――何て言ったのだ?
「何よもう、悪かったわね! お姉ちゃんが悪いのよ全部全部! こっちがどれだけ話しかけたって相づちしか打ってくれないし! こっちはお姉ちゃんの笑った顔が見たいのに滅多に笑ってくれないし! 私は紅葉が嫌いなんじゃないの、紅葉ばっか見てこっち見てくれないお姉ちゃんが嫌いなの! ううん、紅葉にも負ける自分が嫌いなのよ馬鹿! こっち見てよ、言いたいことあるなら言ってよ! 期待しちゃうじゃない、こっちはお姉ちゃんと一緒にいたいの、だけどお姉ちゃんが居心地悪そうにするから理由つけて出ていくのに――そのたびに何か言いたそうにして、行かないでって言ってくれるんじゃないか、一緒に居てって言ってくれるんじゃないかって、期待しちゃうじゃないのよ! 馬鹿、馬鹿馬鹿馬鹿、お姉ちゃんの馬鹿!」
 肩で息をしながらまくしたてた穣子は、そのまま膝に顔を埋めて、
「……おねえちゃんの、ばか」
 今にも泣き出しそうな声音で、そう呟いた。

 ――ああ、そうだ。思い出した。
 どうして穣子と喧嘩をしてしまったのか――今更のように、思い出した。
『あの樹が色づいたら、あの下で一緒にお芋でも食べよう』
 いつかの秋に、そんな約束をしたのだ。穣子と。
 だけど、その樹が一番綺麗に色づいた日、穣子は人間の里に呼ばれてしまって。
 ――その日の夜、秋の嵐が訪れて。雷が落ちて、その樹は焼けてしまった。
『ごめん、お姉ちゃん……約束』
 次の日、その樹の焼け跡を見上げて、穣子が謝って、
『……綺麗、だったのに』
 一番綺麗な紅葉だったから、穣子と一緒に楽しみたかったのに。
 自分が俯いていたら――不意に、穣子が怒り出して。
『何よ、仕方ないじゃない、収穫祭に行かないわけにいかないでしょ! 悪かったって言ってるじゃない! それとも何、そんなに紅葉が大事? だったらひとりで楽しめばいいじゃない! 私との約束なんてどうでも良かったんでしょ!?』
 ――違う。違うのだ。綺麗な紅葉は大好きだけれど、それを穣子と一緒に見るのが好きだから、だから穣子と一緒にこの樹の彩りを見たかったって――それだけなのに。
『何よ、言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ!』
『あ……え、えと、』
 だけど、その気持ちは上手く言葉にまとまらなくて、
『――お姉ちゃんの馬鹿、大っキライ!』

 そうだ。結局のところ、全部自分が悪いのだ。
 言いたいことをはっきり口にできなかったから、喧嘩になってしまって。
 そのままずるずると、いつまでもすれ違い続けたままで。
『こっちがどれだけ話しかけたって相づちしか打ってくれないし!』
 どんな言葉を返せば穣子が喜んでくれるのか、それとも怒らせてしまうか、解らなくて。
『こっちはお姉ちゃんの笑った顔が見たいのに滅多に笑ってくれないし!』
 いつもぐるぐると思い悩んでいるばっかりで、笑い方さえ忘れてしまったようで。
『私は紅葉が嫌いなんじゃないの、紅葉ばっかり見てこっち見てくれないお姉ちゃんが嫌いなの! ううん、紅葉にも負ける自分が嫌いなのよ馬鹿!』
 違う。紅葉よりもずっと――ずっと、穣子のことが好きなのに。
 そのことが気恥ずかしいから、目を背けていただけだった、
『こっち見てよ、言いたいことあるなら言ってよ! 期待しちゃうじゃない、こっちはお姉ちゃんと一緒にいたいの、だけどお姉ちゃんが居心地悪そうにするから理由つけて出ていくのに――そのたびに何か言いたそうにして、行かないでって言ってくれるんじゃないか、一緒に居てって言ってくれるんじゃないかって、期待しちゃうじゃないのよ!』
 行かないで、って言いたかった。一緒に居て、って言いたかった。
 居心地悪そうにしているのは、穣子の方だとずっと思っていたのに。
『馬鹿、馬鹿馬鹿馬鹿、お姉ちゃんの馬鹿!』
 ああ、本当に、馬鹿だ。こんなに馬鹿馬鹿しいぐらい、盛大にすれ違って――

「ちゃんと言わないと――何も変わらないんじゃないかしら」
 思考に沈んでいた静葉は、その言葉にはっと顔を上げた。
 その厄神様の言葉は、自分に向けたものではない。穣子へのものだ。
 ――だけど本当に、自分にとっても、それが真実。
「……簡単に言えたら、苦労しないわよ」
「…………そうよね」
 穣子は厄神様と、揃って溜息をつく。
 ――どうしよう、いつここから出ていけばいいだろう。……それともここから、今は立ち去るべきなのだろうか。立ち聞きしてしまったのはいけないことだし、
「ん、でも何か、ちょっと楽になったかも。ありがと、厄神様」
「……そう、それなら良かったわ」
 迷っているうちに、穣子はどこか吹っ切れたような表情で、厄神様に笑いかけていた。
「で、厄神様は?」
「え?」
「厄神様はなんで溜息なんかついてるわけ? 厄払いしてくれた礼に、愚痴ぐらい聞くわよ」
「――――」
 今度は穣子が、厄神様を問い詰めだす。隣でにとりが、ひゅぃ、と息を飲んだ。
「……友達を、怒らせてしまったの」
 厄神様は、そんな穣子に押しきられるように、ぽつりと口を開く。
「その子は機械いじりが好きで、発明したものとか見せてくれたり、教えてくれたりするんだけど……私には解らないことが多くて。相づちを打ってたら、『退屈?』って聞かれて。……そんなことないって、咄嗟に答えられなくて」
「退屈だったの?」
「そんなことないわ」
 その声は思いがけず大きくて、静葉もにとりも音をたてそうになってしまった。
「……むしろ、そう聞きたいのは私の方なのに。にとりを楽しませるような話なんて、私全然できないのに。にとりの好きな機械いじりの話も、全然ついていけないのに、にとりは私と居て退屈じゃないんだろうかって――不安、で」
「それこそ取り越し苦労じゃないの? 河童は一途って言うし」
 え? という様子で厄神様が顔を上げる。
「……にとりのこと、知ってるの?」
「いや、知らないけど。このへんで機械いじるような種族って河童しかいないから。その友達、河童なんでしょ?」
「……ええ」
「ま、私も別に河童に詳しいわけじゃないけどさ。厄神様の心配は杞憂っていうか、それこそ向こうが同じ心配してるんだから、退屈に思われてるわけないと思うんだけど」
「――――」
 黙り込む厄神様。隣を見れば、にとりも同じような表情で考え込むような仕草をしていた。
 この河童の少女と厄神様のことは、静葉はあまり詳しくは聞いていなかったけれど。どうやらこのふたりも、自分たちのようなすれ違いをしていたようだった。
「厄神様は、その河童のこと好きなんでしょ?」
「……っ」
 ひゅぃぃっ!? と、隣でにとりが変な声をあげた。
 幸いその声は、穣子と厄神様には聞こえなかったみたいだったけれど。
「好きなんでしょ?」
「……あ、え、えと……ええ」
「もっとはっきり。さっき私にあんなこと言わせたんだから、そっちもぶっちゃける!」
「あ、あう……う、あ……す、すすす……」
 もごもごと口ごもりながら、厄神様は真っ赤な顔で、けれどここまで聞こえるぐらいはっきりと、その言葉を口にする。
「――好き。にとりが、好き」
 横を見れば、にとりが両手で顔を覆って震えていた。紅葉みたいにその顔は真っ赤だ。
「よろしい。じゃあ、河童が好きな厄神様と同じ心配をしているんだから、その河童は厄神様のこと好きなのよ。何か間違ってる?」
「え、ええと……えと、」
「あーあ、いいなぁ、厄神様は両想いで。どーせ私は冴えない片想いですよ、ふんっ」
 拗ねたように声をあげる穣子。――そんなことはない、と伝えなきゃいけないのに。
(……ひ、ひなぁ……ぁぅぁぅぁぅ……)
 にとりは真っ赤な顔のまま、酔っぱらったみたいにくらくらと身体を揺らしていた。
 ――そして、もつれた足が、近くの枝を踏んで、ぱきりと音をたてる。
(!)
 びくり、と慌てたにとりが、さらにバランスを崩し――そのまま、茂みに倒れ込んだ。
 その音に、穣子と厄神様は同時に振り返る。茂みからはみ出したにとりの緑色の帽子。ああ、見つかってしまった……。
「……に、とり?」
 厄神様が呆然と声をあげ、にとりは顔について草を払うと、ぽりぽりと頬を掻きながら立ち上がって、茂みを出る。
「あー……うー、見つかっちゃった……」
 たはは、と冴えない声をあげるにとりの後ろで、静葉も溜息をついて立ち上がった。
 このまま隠れているわけにも、逃げるわけにもいかない。
 ――これは、河童と厄神様のくれた、チャンスなのだと。そう思った。
「え……お、おおお、お姉ちゃんッ!?」
 姿を現した静葉に、穣子が素っ頓狂な声をあげる。
 その顔が直接は見られなくて、静葉は赤くなってスカートの裾を掴み俯いてしまった。
 ああ、これだから駄目なのだ。ちゃんと穣子の顔を見て――言わないと。
「い、いいい、いつからそこに……?」
「…………」
 震えながら問いかける穣子に、静葉はにとりと顔を見合わせる。
「えーと、『嫌いならそう示してくれればいいのに、それすらはっきりしないから困る』のあたり……かな」
 答えたのはにとりだった。穣子が何か妙な呻き声をあげる。
 それはそうだろう。あんなのを当の本人に聞かれていたと知ったら。
 ――勇気を出そう、自分。ちゃんと、伝えるのだ。穣子に、自分の気持ちを。
「……穣、子」
「は、はぁい!?」
 一歩前に出て、静葉は穣子の名前を呼ぶ。頓狂な反応を返す穣子に、静葉は歩み寄って、
 ――ああ、やっぱり、言葉はぐるぐるで、上手くまとまってくれなかったから。
 一番シンプルに、好きという気持ちを伝える方法を、取ろうと思った。

 身を竦めてぎゅっと目を閉じた穣子は、自分より少しだけ背が高いから。
 ほんの少しだけ背伸びをして、静葉は目を閉じて。
 穣子の唇に、自分のそれを――そっと重ねた。

「……お、ねえ、ちゃ……?」
 触れあう時間はほんの一瞬だけど、その甘やかさは永遠のようだった。
 困惑の声をあげる穣子を、静葉は見上げる。恥ずかしいけれど、目を逸らさずに。
「……私も、穣子が、好き」
 だけど、大切な言葉は、やっぱり掠れた声になってしまった。
「え……え、え、え……えええ?」
 穣子は混乱したように視線を彷徨わせる。
 静葉はその頬に触れた。意を決して、もう少し大きな声で、真っ直ぐに穣子を見つめて。
「穣子のことが、大好き」
 一番伝えたかった言葉を――ちゃんと、口にすることが、できた。
「お、お姉ちゃん……? え、あれ、なんで、だって、」
 震える穣子の声。一度こぼれてしまえば、あとは堰を切ったように言葉が溢れだす。
「……ずっと、言いたかった。一緒に居てって。人間の里なんか行かないでって。……本当は、紅葉よりずっと、穣子が好きだったのに……怖くて、言えなかった。穣子に、嫌われてると、思ってた……から」
 止められない言葉。言わなきゃいけないこと。俯いて、静葉は吐き出す。
「相づちしか打てなくて、ごめんなさい。言いたいこと、はっきり言えなくて、ごめんなさい。紅葉ばっかり見てて、ごめんなさい。……笑うの苦手で、ごめんなさい」
「おねえ、ちゃ」
「穣子が好き。これからはちゃんと言うから。好きって、何回でも、ちゃんと言うから。穣子が好き、穣子が好き、穣子が大好きっ――」
 もう、わけがわからなかった。頭の奥がじんと痺れて、高ぶった感情が止めどなくこみあげてきて、ひどく頬も瞼も熱くて、握りしめた手に汗が滲んで、
「お姉ちゃん!」
 穣子が叫んだ。
 穣子の手が、静葉の肩を掴んだ。
 穣子の顔が、近付いた。
 ――唇が、重なった。
「ん……っ」
 塞がれる言葉。触れあう唇。こぼれる吐息。――穣子の、熱。
 何が起こっているのか、静葉には咄嗟に理解できなくて。
 穣子にキスされているのだ――と、脳が理解したときには、唇は離れてしまっていたけれど。
 伸ばされた指先が、静葉の目元を拭った。……そこで静葉は、自分がまた泣いていたことに気付いた。溢れてしまうのは、言葉だけじゃなくて――
「……ばか。お姉ちゃんの馬鹿。やっぱり馬鹿よ、お姉ちゃんは」
 いつもの、呆れたような調子の言葉。だけどそれは、とても優しい響き。
「みのり、こ」
「なんで――なんでそんなこと、泣きながら言うのよ」
 そして、穣子は笑った。静葉に向けて、真っ直ぐに笑った。
 いつ以来だろう。そんな素直な、穣子の優しい笑顔を見たのは――。
「……お姉ちゃんが好き。私だって、お姉ちゃんのことが、大好き」
 囁かれたのは、静葉が一番ほしかった言葉。
 きっと手に入ることはないだろうと思っていた――大好きな妹の気持ち。
 額と額がこつんと合わさった。肩を掴んでいた穣子の手が、静葉の手を持ち上げて、指を絡めた。きゅ、と優しく、だけど強く、握りしめられた。
 穣子の瞳に、泣き出しそうな自分の顔が映った。
 ひどく、みっともない顔をしていた。
「やり直し。……泣きながらの告白なんて、嫌なんだから。……もいっかい、ちゃんと」
 ――ああ、そうだ。その通りだ。
 自分は穣子が好きで、穣子も自分を好きで居てくれるなら。
 その告白が泣き顔なんて、おかしいではないか。
 だってこんなにも――幸せなんだから。
「……好き」
 素直に、どこまでも素直に、その言葉はこぼれた。
 それと一緒に、穣子の瞳の中の自分も、紅葉のように鮮やかに、笑っていた。
「うん」
「穣子が……好き」
「うんっ」
「大好き、大好きだから――どこにも行かないで。そばに、いて」
「――嫌だって言われたって、そうする。お姉ちゃんのこと、もう離さない」
「穣子……」
「ごめんね、素直じゃなくて」
「私も……ごめんなさい、口べたで」
「そんなお姉ちゃんを好きになっちゃった私の負けよ」
「それなら、私だって同じ」
「ふふっ……そうね」
「うん」
 そしてまた、穣子と唇を重ねる。今度は永く永く、決して離さないように。
 その甘やかな時間で、すれ違った時間を埋め合わせるように。
 ずっと触れたかった温もりを抱きしめて、ずっと欲しかった温もりに抱きしめられて。
 息が苦しくなっても、離れたくなくて、穣子の背中にぎゅっと手を回して。
 擦れ合う唇の感触と、こぼれる吐息と、伝わる熱とを確かめ合って。
 静葉はそのまま、本当に息が続かなくなるまでずっと、穣子に身を任せていた。


     ◇


 目の前で、静葉と穣子が熱烈なキスを交わしていた。
 お互い抱きしめ合ったまま、全く離れようとする気配がない。
 いつまでそのままでいる気だろう――と、にとりは顔を赤くしながらそれを見ていて。
 ふと視線を横に向ければ……雛も同じように、顔を赤くしてふたりを見つめていた。

 そうだ。
 静葉は勇気を出して、気持ちをちゃんと伝えたのだから。
 ――自分も、勇気を出そう。ちゃんと、雛に言葉を伝えよう。

 意を決し、にとりは雛に歩み寄る。雛はこちらに気付いていない様子だった。
「…………雛」
 秋姉妹の邪魔をしないように小声で、そっと雛に囁く。
 はっと我に返ったみたいに、雛は赤い顔のままでこちらを振り向いた。
 ――見つめ合う、瞳と瞳。雛の澄んだ眼差しに、にとりはなぜか泣きたくなる。
 ああ、もう、どうしてこんなに――雛のことが好きなんだろう。
「……ごめんね、雛」
 色々と最初の一言を思い悩んだ挙げ句、結局出てきたのは謝罪の言葉だった。
「怖かったんだ。雛が、無理に私に合わせてくれてるんじゃないかって……。雛は全然楽しめてないのに、私ひとりで舞い上がって、雛を辟易させてるんじゃないかって、だから怖くて、雛に嫌われるのが怖くて――」
 訥々とこぼれる言葉は、あれだけ考えたのに、上手くまとまらなくて。
 自分の気持ちがちゃんと伝わっているのか、不安は消えないままだったけれど。
 ――不意に、雛の手がこちらに伸ばされて。
 ぎゅ、と。……雛に、抱きしめられた。
「ひな?」
 顔を上げる。雛の顔が、すぐ近くにある。
 雛の腕が、背中に回されている。――雛との距離が、ゼロになる。
「……私も、同じ」
 目を細めて、にとりを見つめて、雛はそう囁いた。
「同じこと、私も心配してた……。にとりが私のために無理してるんじゃなかって。気を遣わせて、にとりは私と一緒に居るの、楽しめてないんじゃないかって――」
 溢れる言葉は、まるで自分と同じ心配ごと。
 すとん、と何か、憑き物が落ちたような気分で、にとりは笑った。
 なんだそれ。なんて間の抜けた構図だろう。ふたりとも、心配事は一緒だったなんて。
 同じ気持ちでいたのに、お互いの気持ちを知るのが怖くて――すれ違っただけ。
「……あはは、なんだか間抜けだね、ふたりして」
「そうね……本当にそうだわ」
 にとりの漏らした笑いに、雛も苦笑いする。
 そんな自然な笑みを交わせることが、どうしようもなく嬉しかった。
 ――こんなあたたかくて甘い時間が、本当に好きだから。
 だから、雛の元から離れられなんて、しないのだ。
「……にとり」
「雛」
 そうしてまた、いつものように囁き合う名前。
 ただそれだけのやり取りで、全身がほっこり幸せでくるまれる。
 どんな技術も敵わない、魔法の言葉なのだ――。

「……えと、それでね、雛」
「うん?」
 それから、どれだけそうしていたのか。
 今更のように、確かめておきたいことがあったのを、にとりは思い出した。
 いや、忘れていた方があるいは良かったかもしれないのだけれども――。
「……あのね、ええと、立ち聞きしちゃったのは悪かったと思ってるんだけど、その、」
 弁解しつつ、にとりは雛の顔を覗きこむ。
「さっきの……その、ね。秋の神様に聞かれてたこと――」
 そう、さっき立ち聞きしてしまった、穣子と雛のやり取り。
『厄神様は、その河童のこと好きなんでしょ?』
 その問いに、雛は答えた。
『――好き。にとりが、好き』
 まるで甘いお菓子のような、その二文字の言葉を――。
「え――あ、え、ええと、そ、それは――」
 雛の顔が真っ赤になる。にとりも赤くなっているのを自覚しながら、雛を見つめた。
 ……ねえ、雛。
 好き、って、それは、どういう「好き」なのかな。
 自分もよく解らないけれど。でも、だけど――雛のことが、
「そ、そう、だって、と……友達、だもの」
「ほえ」
「に、にとりのこと、す……す、好き……よ。友達、だから」
 どうにか絞り出したような雛の言葉。
 それを聞いて、にとりはどうしてか――安堵のようなものを覚えた。
「あ、そ、そうだよね、うん、そうだよね。……わ、私も、雛のこと……す、すすす……好き、だよ。……と、友達、だもんね」
「う、うん。友達、だから。……ふふっ」
「あ、あはは……」
 お互いに引きつった笑みを浮かべながら、ひどくぎこちなく笑い合う。
 友達として。……そう、そういう「好き」だ。それでいい、はずなのだ。
 たぶん。……たぶん。
 今、雛のことを考えるとこんなにドキドキするのも。
 雛に触れられていると、胸の奥がぽかぽかして、ふわふわした幸せな気持ちになるのも。
 ――友達だから、「好き」だから。……それで、いいはずなのだ。

 だって、それが、友達とは違う意味になってしまったら、
 どうすればいいのか、わからない――

「……いやまぁ、別にいいけどね?」
 すぐ近くで溜息混じりの声。
 慌てて振り向けば、穣子と静葉がこちらを見つめていた。どこか呆れたような様子で。
 慌てて、にとりと雛はどちらからともなく離れる。
 今更のように、破裂しそうな心臓の鼓動がうるさすぎて。
 すぐ近くにある雛の顔が、もう見られそうにない。
「じゃあ、馬に蹴られる前に私らは帰ろっか。お姉ちゃん」
「……うん」
「じゃあね、おふたりさん。私らのよーにお幸せに♪」
 ひらひらと手を振って、そんなことを言い残し。穣子は静葉の手を引いて踵を返す。
 その後ろ姿を、ふたりは半ば呆然と見送って。
 心臓がまた痛いほど鼓動を響かせていたけれど。

 雛の方を振り向けないまま、にとりはそっと、雛の方に左手を伸ばす。
 微かに触れた指先の感触が、くすぐったくて仕方なくて。
 ――雛の手がきゅっと、その手を握り返してくれた。
 それだけで……またにとりは、どうしようもなく幸せになってしまうのだ。

 ねえ、雛。
 君のことが、好きなんだ。
 その「好き」がどんな意味でも、
 君は――私のそばに、いてくれるかな。

 何度となく手を握り直して、だけどお互い顔を見ることができないまま。
 にとりと雛は、背中合わせのような格好で、脳天気な陽射しの下に突っ立っていた。
 ――こんな甘くて苦しい時間が、終わって欲しいような、いつまでも続いて欲しいような、そんな矛盾した気持ちを、伝わる温もりと一緒に抱きしめたままで。
| 浅木原忍 | 23:59 | comments(1) | trackbacks(0) |
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Comment
お初で失礼します

いや〜、にとりと雛はあんまり知らなかったんですけど、一気にファンにさせられてしまいましたよ〜w
なのフェイSS探してるうちに見つけてアリすずにもハマった蔵ですよろしくw

ただ、ここまで読んでて気になったんですが、最新話は三人称視点が多すぎないでしょうか?
折角、雛とにとり(三話は穣子と静葉も)との両面から描いていく形式なのに、同じ文章をなぞるだけの部分が多かったのが少し残念でした。
Posted by: 蔵 |at: 2008/12/21 8:30 PM








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東方SSインデックス

長編
【妖夢×鈴仙】
うみょんげ!(創想話・完結)
 第1話「半人半霊、半熟者」
 第2話「あの月のこちらがわ」
 第3話「今夜月の見える庭で」
 第4話「儚い月の残照」
 第5話「君に降る雨」
 第6話「月からきたもの」
 第7話「月下白刃」
 第8話「永遠エスケープ」
 第9話「黄昏と月の迷路」
 第10話「穢れ」
 第11話「さよなら」
 最終話「半熟剣士と地上の兎」

【お燐×おくう】
りん×くう!(完結)
 ※スピンオフなので、できれば先に『ゆう×ぱる!』をどうぞ。
 1 / 火焔猫燐
 2 / 霊烏路空
 3 / 火焔猫燐
 4 / 霊烏路空
 5 / 古明地さとり
 6 / 火焔猫燐
 7 / 霊烏路空
 8 / 火焔猫燐
 9 / 古明地さとり
 10 / 霊烏路空
 11 / 火焔猫燐
 12 / 古明地さとり
 13 / 霊烏路空
 14 / 火焔猫燐
 15 / 古明地さとり
 16 / 霊烏路空
 17 / 古明地こいし
 18 / そして、地底の恋物語

【勇儀×パルスィ】
ゆう×ぱる!(完結)
 0 / そして、星熊勇儀の孤独
 (1) (2) (3) (4) (5) (6)
 (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13)
 14 / 「星熊勇儀の微睡」
 15 / 「水橋パルスィの恋心」
 16 / 「星熊勇儀の応談」
 17 / 「黒谷ヤマメの懸念」
 18 / 「星熊勇儀の懊悩」
 19 / 「キスメの不安」
 20 / 「火焔猫燐の憂鬱」
 21 / 「黒谷ヤマメの奮闘」
 22 / 「古明地さとりの場合」
 23 / 「水橋パルスィの狂気」
 24 / 「古明地さとりの思案」
 25 / 「星熊勇儀の煩悶」
 26 / 「水橋パルスィの意識」
 27 / 「星熊勇儀の虚言」
 28 / 「水橋パルスィの嫉妬」
 29 / 「星熊勇儀の決断」
 30 / 「キスメの幸福」
 31 / 「水橋パルスィの戸惑」
 32 / 「黒谷ヤマメの嫉妬」
 33 / 「古明地さとりの思惟」
 34 / 「キスメの献身」
 35 / 「星熊勇儀の愛情」
 36 / 「水橋パルスィの変化」
 37 / 「火焔猫燐の懸案」
 38 / 「星熊勇儀の失態」
 39 / 「水橋パルスィの存在」
 40 / 「星熊勇儀の審判」
 41 / 「水橋パルスィの幸福」
 42 / 「星熊勇儀の願い」
 43 / 「地底への闖入者」
 44 / 「水橋パルスィの真実」
 45 / 「星熊勇儀の幸福」
 46 / 「星熊勇儀と、水橋パルスィ」
 47 / 「地底の恋物語」

【にとり×雛】
にと×ひな!(完結)
 Stage1「人恋し河童と厄神と」
  SIDE:A SIDE:B
 Stage2「厄神様へ続く道」
  SIDE:A SIDE:B
 Stage3「神々も恋せよ幻想の片隅で」
  SIDE:A SIDE:B(前編)(後編)
 Stage4「秋めく恋」
  SIDE:A SIDE:B SIDE:C
 Stage5「少女が見た幻想の恋物語」
  (1) (2) (3) (4)
 Stage6「明日晴れたら、雨は昨日へ」
  (1) (2) (3) (4)

東方創想話・SSこんぺ投稿作

【少女秘封録】
 真昼の虹を追いかけて
 ヒマワリの咲かない季節
 闇色メモリー
 2085年のベース・ボール
 スタンド・バイ・ユー
 睡蓮の底
 遠回りする傘

【自警団上白沢班の日常】
 折れた傘骨
 おおかみおんなと人魚姫

【探偵ナズーリンシリーズ】
 説法の時は出たくない
 腹の中

【星ナズ】
 貴方のための探し物
 性別とかどうでもいいじゃない
 ナズーリンを縛って目の前にチーズをぶら下げたらどうなるの?

【稗田文芸賞シリーズ】
 霧雨書店業務日誌
 第7回稗田文芸賞
 第6回稗田文芸賞
 第8回稗田文芸賞・候補作予想メッタ斬り!
 第8回稗田文芸賞
 第9回稗田文芸賞
第10回稗田文芸賞

【狐独のグルメ】
<Season 1>
 「人間の里の豚カルビ丼と豚汁」
 「命蓮寺のスープカレー」
 「妖怪の山ふもとの焼き芋とスイートポテト」
 「中有の道出店のモダン焼き」
 「博麗神社の温泉卵かけご飯」
 「魔法の森のキノコスパゲッティ弁当」
 「旧地獄街道の一人焼肉」
 「夜雀の屋台の串焼きとおでん」
 「人間の里のきつねうどんといなり寿司」
 「八雲紫の牛丼と焼き餃子」
<Season 2>
 「河童の里の冷やし中華と串きゅうり」
 「迷いの竹林の焼き鳥と目玉親子丼」
 「太陽の畑の五目あんかけ焼きそば」
 「紅魔館のカレーライスとバーベキュー」
 「天狗の里の醤油ラーメンとライス」
 「天界の桃のタルトと天ぷら定食」
 「守矢神社のソースカツ丼」
 「白玉楼のすき焼きと卵かけご飯」
 「外の世界のけつねうどんとおにぎり」
 「橙のねこまんまとイワナの塩焼き」
<番外編>
 「新地獄のチーズ焼きカレーと豚トロひとくちカツ」 NEW!!

【その他(そそわ無印・こんぺ)】
 記憶の花
 帽子の下に愛をこめて
 レイニーデイズ/レインボウデイズ
 或る人形の話
 インビジブル・ハート
 流れ星の消えない夜に
 或る男の懺悔
 天の川の見えない森で
 花の記憶
 時間のかかる念写

同人誌全文公開(pixiv)

 『流れ星の消えない夜に』
  (1) (2) (3)

 『るな×だい!』
  (前編) (後編)

東方野球in熱スタ2007異聞
 「六十日目の閻魔と死神」
 「グラウンドの大妖精」
  (前編) (中編) (後編)
 「神奈子様の初恋」
 「May I Help You?」
 「決戦前の三者会議」
 「夏に忘れた無何有の球を」
  (前編) (後編)
 「月まで届け、蓬莱の想い」
 「届く声と届けるものと」
 「魔法使いを見守るもの」
 「夏に雪桜は咲かないけれど」
  (1) (2)
 「星の光はすべて君」
 「さよならの代わりに」
  (前編) (後編)
 「野球の国、向日葵の妖精」
  (1) (2) (3) (4)
 「わりと憂鬱な霊夢の一日」
 「猫はどこだ」
 「あなたの人生の物語」
  (1) (2) (3) (4)
  (5) (6) (7) (8)
 「完全なアナタと不完全なワタシ」
 「伝えること届けること」
 『東方野球異聞拾遺 弐』
  (1) (2) (3)


艦これSSインデックス(pixiv)

【第六戦隊】
 ワレアオバ、ワレアオバ。
 衣笠さんは任されたい
 刻まれない過去
 古き鷹は光で語りき NEW!!

【響×電】
 Мой кошмар, нежность из вас

なのはSSインデックス

長編
魔法少女リリカルなのはBURNING

【BURNING AFTER】
 祝福の風と永遠の炎
 フェイトさんのお悩み相談室
 それは絆という名の――
 王子様とお姫様と黄昏の騎士のわりと平和な一日
  (前編) (中編) (後編)

魔法少女リリカルなのはCHRONICLE
魔法少女リリカルなのはCRUSADERS

中編
 ストラトスフィアの少女(完結)
  (1) (2) (3) (4)

 プラネタリウムの少女(完結)
  (1) (2) (3) (4)

短編
【フェイト×なのは】
 キミがくれる魔法
 たまに雨が降った日は
 キミが歌うボクの歌
 お嫁さんはどっち?
 願い事はひとつだけ
 君がここに生まれた日
 stay with me
 私がここに生まれた日
 ハラオウン家の家庭の事情「エイミィさんのお悩み相談室」
 WHITE SWEET SNOW
 冬、吐息、こたつにて。

【アリサ×すずか】
 はじめての××
 TALK to TALK
 少し歩幅が違う分
 好きな人が、できました。
 おとぎ話は目覚めた後にも after
 DOG×CAT?(プレ版)
 第97管理外世界における、とあるロストロギア関連事件に付随した何か(仮)
 9×19=171...?
 Feline days
 貴方の花の名前
 超短編シリーズ

【八神家】
 ある日の八神さんち(メロドラマ編)
 ある日の八神さんち(家族計画編)
 ある日の八神さんち(ホラー編)
 You are my family
 魔導探偵八神はやて「アイスはどこへ消えた?」
 届け、あなたがくれた空に。
 朧月夜の銀色に

【クロノ×エイミィ】
 ハラオウン家の家庭の事情「クロノ・ハラオウンはロリコンなのか?」

らき☆すた

【かがみ×つかさ】
 Sleeping Beauty?
 夢見てた、夢

投稿SSインデックス

投稿規定

「なのはBURNING」三次創作

【沈月 影さん】(影ラボ
 魔法少女リリカルなのはFROZEN
 予告編
 第1話「流転 -Returning End-」
  (1) (2) (3) (4)

【てるさん】(HEAVEN
 ユグドラシルの枝(完結)
  (1) (2) (3) (4) (5)

【緑平和さん】(PEACE KEEPER
 その右手に永遠を

短編

【kitさん】(pure heart
 好き、だから

【mattioさん】
 The parting of the ways
 みんなで奏でるボクの歌
 ボクは親友に恋をする
 白い悪魔事件―なのはは罪な女のコ?なの―
 か け お ち
 約束の桜〜ダイヤ〜
 月剣〜つるぎ〜のち陽盾〜たて〜
 青に魅せられた私―Moondust…―
 ハート オブ エース―AMBITION―
 わたしの日溜り
 春の日、とあるカップルのとある時間のつぶし方
 少し角度が違う分
 大胆はほどほどに
 そして二人は時を忘れる
 注意報「あま風に御用心」
 一番守りたいもの、それは――
 ひっかかって。
 キミのいない平日は
 最近の翠屋において甘い物が売れない理由、それは――
 バカップル法第○条第×項「うっかりは無罪なり」
 正月、とある五人のとある年明けの過ごし方
 スキー大好き! って大好きななのはが言ったのでつい私も好きだし得意だと言ってしまいました。
 親友>恋人・・・?
  ―前夜なの―
  ―臨戦なの―
  ―結末なの―
 桜〜なのは〜の舞う季節―Prince of ・・・―
  予告編 本編
 天使に誓うラブレター
  予告編 本編
 「アツい日」シリーズ
  アリサ先生のアツい一日
  それぞれのアツい午後
  アツかった日の後日。
  アツくない場所で
  アツい日は季節を越えて
  アツみの増した写生会
  アツ力のかかった一日
 木の葉が紅く染まる頃
  (1) (2) (3)

【ぴーちゃんさん】(P'sぷろじぇくと
 ワガママのススメ
 おとぎ話は目覚めた後で

【鴇さん】(It flows.
 
 遠くない未来
 贈り物〜blessing happily〜

【伊織さん】(伊織の詞認筆
 ハラオウン家家族会議
 ケーキより甘い思い出
 八神家家族相談室

【maisyuさん】(ぐったり裏日記
 キミの呼びかた
 素直なキモチ
 この星空の下、貴女と二人

【隅田さん】(NooK
 四つ葉のクローバーを、君に。

【沈月 影さん】(影ラボ
 Pleasure, into the Rain

【クロガネさん】(クロガネの間
 理想な人は?

【フィールドさん】
 The honey holiday
 Dangerous Shower Time

【霧崎和也さん】(Kの趣味部屋
 祝福の花

【HALさん】(交差幻想
 コイメツ

【月翼さん】
 秘密のrouge

【tukasaさん】
 名前を呼んだ日

【フェルゼさん】(Empty Dumpty
 夜長の行き先
 Their party's never over.
 彼女たちのフーガ

【シン・アスカさん】
 メリッサの葉に…

【結さん】
 青い空の下で

【tanakaさん】部屋の隅っこで小説なんかをやってみる
 君が見てくれているから/新年
 知らぬ間に
 なのはさん争奪戦
 いたずらなお姫様
 お願い
 海と水着と……
 何年経っても変わらぬ関係
 越えられない壁
 小さくてもなのはさん
 思春期なんです
 手相占い?
 暗闇の中で
 フェイトちゃんは変態さんなの?
 手を繋いで
 王子様とお姫様のお祭り
 想いと想い

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